手焼きせんべいの受け継いだ伝統
素朴な手焼きせんべいに託して
2009年12月末、倉吉市の中心地で60年間、地域の人たちに愛されていた手焼きせんべい屋さんが廃業された。
甘納豆から始まり、カステラ焼き、千両せんべい、味噌せんべい、生姜せんべい、地域の学校や幼稚園の校章のせんべい、嫁入り時にご近所に振舞う寿せんべいなど、夫婦仲良く愛情を持って手焼きせんべいを作られていた。
甘納豆から始まり、カステラ焼き、千両せんべい、味噌せんべい、生姜せんべい、地域の学校や幼稚園の校章のせんべい、嫁入り時にご近所に振舞う寿せんべいなど、夫婦仲良く愛情を持って手焼きせんべいを作られていた。
当時90歳のおじいさんと85歳のおばあさんは歳を取り体力も無くなりせんべいを焼くことができないと廃業を決意された。そのことを知人より知った私は、その年の9月に一大決心をしてご夫妻とお会いした。手焼きせんべいを焼くことを認めて頂き職人として修業を始めた。
生地の量はレバーの引き加減、熟練の経験で決まる。油断すると大失敗。
「火加減はええかいなぁ!」「裏がきついけーちょっと弱めるけなぁー」
毎日、おじいさんとおばあさんからいろいろなことを教えて頂いた。
1枚1枚焼き印を押すオリジナルの手焼きせんべいは、季節や火加減、生地の練りによって変わる奥深い技。
「火加減はええかいなぁ!」「裏がきついけーちょっと弱めるけなぁー」
毎日、おじいさんとおばあさんからいろいろなことを教えて頂いた。
1枚1枚焼き印を押すオリジナルの手焼きせんべいは、季節や火加減、生地の練りによって変わる奥深い技。
ご夫妻が60年間ずっと守り続けられた味のこだわりを同じようにせんべいを焼き続けてほしいという願いを託された。
2019年になり10年が過ぎた。もう、焼き加減はどう?と聞くことはできない。
2019年になり10年が過ぎた。もう、焼き加減はどう?と聞くことはできない。
風味豊かな昔ながら変わらぬ味をお届けします。
地域の文化、伝統の灯を消すことがないよう感謝の気持ちを込めて。
素朴な手焼きせんべいに託して。
地域の文化、伝統の灯を消すことがないよう感謝の気持ちを込めて。
素朴な手焼きせんべいに託して。
㈱フレンズカンパニー
中井 恭子
中井 恭子